笑顔のリオ入りだ。
「めっちゃ元気です。日本でもばっちり調整できました。やっと、これからだな、という感じです」。
10日に日本を発ったテコンドーただ一人の日本代表、女子57㌔級の浜田真由(ミキハウス)が、古賀コーチとともに、11日早朝、無事、決戦の地に降り立った。飛行機の中ではよく眠れたといい、表情は明るく、長旅の疲れを感じさせなかった。
体が絞れていた。あごのラインもよりシャープになった印象だ。聞けば、これまでの大会前よりも、1キロほど痩せているという。大会前日までの減量も、微調整ですみそうだ。機内の冷えを避けるため、ちゃんと腹巻きも巻いていた。
リオは、2月に優勝した五輪のテスト大会以来だ。その時に使いきれなかったブラジル・レアルが、50レアル(1600円)ほど、残っていた。浜田はそれを封筒から取り出してみて、もう少し、日本円を追加で両替しようか迷ったが、「いいや、これで」。観光や買い物は二の次。18日の試合にただただ集中する。
選手村ではフェンシング、アーチェリー、近代五種の選手、スタッフなどと同部屋。試合当日までの練習は、同じ女子57㌔級に出場選手がいない韓国代表チームと、合同でやらせてもらえることになった。(リオデジャネイロ=朝日新聞スポーツ部記者・原田亜紀夫)