「毎日、『ハイパ』にかよっています」。11日にリオデジャネイロ入りしたテコンドー日本代表の浜田真由(ミキハウス)が、「ハイパ」と呼んでフル活用しているのが、リオ市内にある「ハイパフォーマンスサポート・センター」のことだ。選手村から車で30分の場所にあるが、機密管理と保安上の理由で、詳しい場所は公表していない。
日本のより多くのメダル獲得を目指して、医科学面から五輪代表選手を支援する国の事業の一つだ。リオ市郊外の既存のスポーツクラブの施設を借り入れる形で、文部科学省所管の日本スポーツ振興センター(JSC)が開設している。
約8億1千万円の予算を投じた。練習場やトレーニングマシン、プール、サウナ、炭酸泉の入浴設備などを備える。さまざまな競技の選手が利用するため、ボディシャンプーも日本から3種類持ち込むなど、いたれり尽くせりだ。「コンディショニングミール」と呼ばれる日替わりの日本食メニューも用意。高速の光回線を引いた映像・分析ルームもある。
「まるで日本にいるような気持ちで調整してもらい、試合で最大限のパフォーマンスを発揮してもらえれば」と運営担当者。おかげで、浜田は時差ぼけになることもなく、ここで快調に調整を続けている。(リオデジャネイロ=朝日新聞スポーツ部記者・原田亜紀夫)